お待ちしておりました!
今回は、有名もいいところの有名なクリスマスソング「ジングルベル」について見ていきたいと思います。
まずは私が3年ほど前に歌ったヘタクソなものを掲載しますね。最後は高く歌い上げて終わります。
今回はこの歌について掘り下げたいと思って書き始めてみたものの、あまりに有名すぎて、かつ、あまりに逸話も多くて、まとめ上げるには相当の苦労を要するなあと思いました。そのくせメリットもそう多くはない。
というわけで、今回は私なりの視点で、そこそこのさわりを説明していきたいと思います。
実はクリスマスは関係ない!?
冒頭でクリスマスソングと書きましたが、内容からして、実はあまりクリスマスは関係ないんですよね。というわけで、英語の歌詞から紹介します。
英語歌詞
英語の歌詞は、アメリカの教会オルガニストで牧師のJ.L.ピアポントが書いた「The One Horse Open Sleigh」。作曲も彼が手がけました。1850年の作品かも?という説があるものの、初出は1857年です。
Dashing through the snow,
in a one-horse open sleigh,
Over the hills we go,
laughing all the way.Bells on bob-tail ring,making spirits bright,
What fun it is to ride and sing
a sleighing song tonight.★Jingle bells,jingle bells,
jingle all the way!
O what fun it is to ride
in a one-horse open sleigh.
Jingle bells, jingle bells,
jingle all the way!O what fun it is to ridein a one-horse open sleigh.A day or two ago,
I thought I’d take a ride
And soon Miss Fanny Bright,was seated by my side;
The horse was lean and lank,
misfortune seemed his lot;
He got into a drifted bank
and we got upsot(★の繰り返し)A day or two ago,the story I must tellI went out on the snow,and on my back I fell;A gent was riding by,in a one-horse open sleighHe laughed as there I sprawling liebut quickly drove away(★の繰り返し)
Now the ground is white,go it while you’re youngTake the girls tonight,and sing this sleighing song;Just bet a bob-tailed bay,two-forty as his speedHitch him to an open sleighand crack! you’ll take the lead(★の繰り返し)
ソリの歌
私が訳した日本語を見ていただいて分かるとおり、クリスマスらしき単語はなく、ソリで滑ったり雪の上で転んだりといった内容です。まあ、クリスマスに見合った景色ではあるかもしれませんけどね。
ナンパの歌!?
また、見方によっては、ナンパの歌ともいえます。4番では女の子を誘ってますよね夜に。私は “go it while you’re young” を “若いうちに滑ろうぜ” と訳しましたが、”若いうちにやっちゃおうぜ” とも訳せます。それだと大きく印象が変わりません?
感謝祭で歌われた
教会オルガニストが作ったとお話ししましたが、どうやら感謝祭の飲み歌として作ったみたいです。感謝祭(サンクスギビング)とは、収穫を祝うお祭り・祝日のこと。アメリカだと11月第4日曜日だそうですね。
その感謝祭でサンデースクールの合唱団が歌ったところ、(なんちゅう歌だ!という批判もあっただろうが)大好評だったそう。その後クリスマスにも歌うこととなり、1860年代から1870年代にはクリスマスソングとして定着していったようです。
パクり説
これはボストン大学のキナ・ハミル氏による研究です。「The One Horse Open Sleigh」は1857年に初めて歌われたそうですが、当時人気のあった「ソリの歌」という曲の歌詞に似ているのだとか。これは金銭的事象があり、オリジナリティが全くない……とハミル氏は評しているようです。
ただ当時は、すでに流行していた曲を参考にしたり流用したりするということは普通に行われていました。日本でも、明治時代の唱歌は外国曲の替え歌ばかりです。著作権に厳しい現代ではなかなか難しいですけどね。
日本語歌詞の数々
先ほど私が訳したのは歌詞になっていませんが、プロの作詞家たちが訳した日本語歌詞が色々存在します。
宮沢章二訳
走れそりよ 風のように
雪の中を 軽く早く
笑い声を 雪にまけば
明るいひかりの 花になるよ◆ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
森に林に 響きながら走れそりよ 丘の上は
雪も白く 風も白く
歌う声は 飛んで行くよ
輝きはじめた 星の空へ(◆の繰り返し)
英語の歌詞の内容と似ている箇所もありますが、訳詞というより作詞といったほうがしっくりきますね。それくらい刷新されています。個人的には、”ひかりの花” という表現がオシャレだなあと思います。
音羽たかし訳
音羽たかしは、キングレコード文芸部のディレクターが用いた共同ペンネームらしいです。音羽たかし名義でも、曲名は「ジングルベル」。
雪をけり 野山越えて
すべり行く 軽いそり
歌声も 高らかに
心も勇むよ そりの遊びジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
きょうも楽しい そりの遊び
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
さあさ行こうよ そりの遊び
これも訳詞というより、英語歌詞から着想した作詞といえるでしょう。アウフタクトがあったりなかったりして、ちょっと歌いづらいと感じます。
堀内敬三訳 or 久野静夫訳
「遠き山に日は落ちて」、「冬の星座」、「アヴァ・マリア」などの歌詞を書いた堀内敬三氏による「ジングルベル」もあります。が、久野静夫氏の歌詞も同じなので、世の中で錯乱しているかもしれません。やや古風な言い回しが特徴的です。
野を越えて 丘を越え
雪を浴び そりは走る
高らかに 声あわせ
歌えや楽しい そりの歌☆ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
そりを飛ばせて 歌えや歌え
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
馬を飛ばせて いざ歌え森を越え 山を越え
風を切り そりは走る
白い粉 舞い上がり
飛び交う木々の葉 そりの影(☆の繰り返し)
これも訳詞というより作詞ですね。個人的に “白い粉” という表現があまり好きではありません。分かってはいるけど、なんか違うものを連想してしまいます。何のことかはあえて言いませんが…。
実は、堀内敬三の歌詞はほかにも存在します(これが堀内の本物の歌詞??詳細不明です)。興味がある方は調べてみてください。そちらは、サビが “ジングルベル ジングルベル” ではなく、”チャンランラン チャンランラン” になっていたりして、一味違います。
高田三九三訳
「メリーさんのひつじ」や「光れよお星(きらきらぼし)」の訳詞を書いた高田三九三(さくぞう)氏による「ジングル・ベル」です。
降りしきる雪を蹴立てて そりは走る丘を越えて
朗らかに鈴は響く 今宵は陽気に歌いましょう ヘイ!ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴るそりは行く行く 雪の野原をジングルベル ジングルベル 鈴が鳴るそりは行く行く 雪の野原を
ちょっと陽気な感じがする歌詞です。皆で声を合わせて歌うと楽しそう!
ほか
挙げればきりがない!それくらい訳詞は氾濫しています。上に挙げた人以外にも、たとえば下記の人が書いています(敬称略)。歌詞については割愛しますが、調べてみると出てくるかもしれません。音源を探すのはさらに難しいですね。「お前が歌え」とか言わないでくださいね!
- 新沢としひこ
- 安西愛子
- 小林純一
- 庄野正典
- 藤浦洸
- 藤村閑夫
- 訳者不詳
ジングル・ベル・ロック
1957年にアメリカでリリースされた歌に「Jingle Bell Rock」があります。B.ヘルムズという歌手が歌ったもの。YouTube動画のBGMでもよく使われているを見るので新しいかと思いきや、けっこう古い歌だと知りました。「ジングルベル」に似ているので、すごく印象に残りやすいですね。
英語でジングルベル(feat.あきこロイドちゃん)
個人的に好きなアレンジがありまして、それが 、うたたPさんが制作した「英語でジングルベル」です。ボーカロイドのあきこロイドちゃんが歌っています。
カラオケで「ジングルベル」を歌ってみようとテキトーに検索したら出てきたのですが、静かに始まってゆっくり曲が進んでいくのに、途中からいきなりアップテンポになるのが面白いです。
カラオケで歌ったとき、アップテンポになってから口がついていけず、諦めて勝手にヘンテコな替え歌にして歌ってしまいましたごめんなさい!でも歌いこなせたらカッコ良さそう。
というわけで、今回はおしまい!


コメント