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生粋の日本のクリスマスソングのひとつである「あわてんぼうのサンタクロース」。街中ではあまり耳にしませんが、保育園などではよく歌ったものです。
まずは私が歌ったものを掲載しましょう。おっさんの歌声だと軽さはないですが、やさしさを醸し出して歌いました。
クリスマス前にフライングしてやって来たサンタクロースの歌ですね。あ、ちなみに最初に出てくる猫は、サンタクロースが夜中に家に侵入してきたところを目撃して驚いてる猫(のつもり)です!
では、この歌について掘り下げていきましょう。悲しいお話もしますので、ご了承ください。
けっこう古い!日本のクリスマスソングの重鎮
「あわてんぼうのサンタクロース」は、令和になった今でも廃れることなく愛され、いまや日本のクリスマスを飾る一曲となっています。しかし、いざ調べてみると、けっこう古い歌であることが分かりました。
半世紀以上も前の歌
1967(昭和43)年に発行された『NHKこどものうた楽譜集』第2集にて初めて掲載されました。詳細不明ですが、その前にも『おかあさんといっしょ』にて歌われていた可能性もあります(未確認)。
本記事作成が2024(令和6)年12月なので、57年以上も前の作品というわけです。色褪せない歌なのに半世紀以上も前ですから、けっこう驚きです。
しかし冷静に考えてみると、私が子どもの頃にはすでに浸透している歌だったので、まあそりゃそうかと思ったりもします。
教科書にも採用
「あわてんぼうのサンタクロース」は、1970年代には小学校の音楽の教科書にも掲載されるようになりました(今はどうなの??)。さらに、保育園や幼稚園での童謡教材としても取り上げられたり、クリスマス会のBGMに使われたりもして、子どもの頃には多くの日本人がこの歌の洗礼を受けているはずです。
もはや、重鎮ともいえるジャパニーズクリスマスソングです。
しかし大人は歌わない
日本の重鎮のクリスマスソングなのに、「あわてんぼうのサンタクロース」を歌う大人はあまりいません。また、街中のBGMに耳を傾けても、耳にすることはほぼありません。
大人たちの心の中には、「あわてんぼうのサンタクロース」が潜んでいるはずです。幼い頃に楽しかったクリスマスの象徴として、今も心の中で生きているはずですし、無意識のうちに、ただただ楽しいクリスマス(恋だの愛だの関係ない、子どもの頃に味わったようなクリスマス)を求めていると思うのです。
もう一度、「あわてんぼうのサンタクロース」を歌ってみましょうよ!これは子どもの歌のみならず、大人にとっての歌でもあるんです。
慌てたサンタのドタバタ劇
歌詞には、”あわてんぼうのサンタクロース クリスマス前にやってきた” とあります。一般的に、サンタは24日〜25日の夜中に家に来るものとされていますが、どうやらこの歌のサンタはそれよりも早く来てしまったようです。
煙突から落ちるサンタ
サンタは、慌てるあまり “えんとつのぞいておっこちた” のでした。煙突のある家ということは、何かしらの炉がある家かもしれません。煙突内部はすすだらけだから、そりゃ “まっくろくろけのおかお” になりますわな。
でも、サンタって煙突から入るものなのでしょうか。現代の日本の標準的な家でいえば、換気扇の排気口から入ってくるようなものですね。古いプロペラ型換気扇だと、不審者がそこから家の中を覗くことがあるらしいので要注意です。
突然踊り出すサンタ
煙突から落ちて真っ黒になったサンタは、”しかたがないからおどった” とのこと。仕方がないというのはどういうことでしょうか。
衣服や身体にまとわりついたすすを落とすためでしょうかね?または、こっそり忍び込むつもりが、落ちたことで家の者に見つかり、半ばパニックで「私は怪しい者じゃありません」と言わんばかりに踊り出した可能性もありますね。すすだらけの侵入者がいたら、国によっては即射殺されますしね…。
真相は分かりません。
ちなみに、”チャチャチャ” という擬音語について。ラテン音楽の様式としてチャチャチャがありますが、それと掛けているかどうかは不明です。
さらにちなみに、作詞者の吉岡治さんは、野坂昭如さん作詞の「おもちゃのチャチャチャ」の補作も行っています。
プレゼントを忘れたサンタ
私はずっと勘違いしていました。
5番の歌詞に “わすれちゃだめだよおもちゃ” とありますが、これはサンタがプレゼントを忘れて訪れたことに起因します。
実は私、サンタが子どもたちに向かって言っているものだとずっと思っていました。しかしよくよく考えてみたら、それだと発言の意図がよく分かりませんよね(親の実家のおばあちゃんが「忘れずに持って帰りなさい」と言うなら分かりますけどね)。
こういうズレた感性が、私の発達障害の特性のひとつだったりします。
なお、この歌の4番には、”もいちどくるよとかえってく” とも書いてあります。上記の “わすれちゃだめだよおもちゃ” はそこに呼応しています。サンタは、忘れたプレゼントを取りに帰るというわけです。
でも、突然の侵入者に対してそういう冷静な対応ができる家の者もすごいですね。踊ってから帰るまでのあいだに、なにか色々なコミュニケーションがあったのでしょうか。少なくとも射殺されなくて良かったです。
作曲者・小林亜星さんの名曲
「あわてんぼうのサンタクロース」の作曲者は、なんと小林亜星さんです。数多くのCMソング、アニメソング、歌謡曲を書いた方です。主な名曲を下記に列挙します。知っているものはいくつありますか?
日立の樹(この木なんの木)
明治製菓 チェルシーの唄
積水ハウスの歌
あなたとコンビに、ファミリーマート
キング・コング
ひみつのアッコちゃん
魔法使いサリーのうた
まんが日本昔ばなしED にんげんっていいな
北の宿から
野に咲く花のように
ピンポンパン体操
常磐大学校歌
商業臭さを感じますが、ジャンルに統一感がないのもまた魅力ですね。
さて、ここまで楽しく進めてきましたが、ここから悲しい出来事とについてお話をします。一部強いことばを使いますが、大切なメッセージもお送りします。
思い出す、悲しい事故
「あわてんぼうのサンタクロース」そのものは楽しい歌ですが、私にとって、また、一部の人にとって、以下の悲しい事故を思い出す歌であったりもするでしょう。
東名高速飲酒運転事故
1999(平成11)年11月28日、東名高速にて、飲酒運転のトラックが普通乗用車に衝突し、幼い姉妹2人が焼死するという事故がありました。
その幼い姉妹は、「あわてんぼうのサンタクロース」が好きで、保育園でもみんなで歌っていたそうです。
私が見たドキュメンタリーでは、事故の起きる前、車の中で母子共に「あわてんぼうのサンタクロース」を歌っていたと記憶しています。本当に歌っていたか、再現ドラマの演出かは分かりませんが、11月28日ならクリスマスシーズン。好きな歌だったならなおのこと歌っていても不思議ではありません。
素直に楽しめなく……
そのドキュメンタリーを何かで観て以来、私は「あわてんぼうのサンタクロース」を素直に楽しむことができなくなりました。やはりその痛ましい事故を思い出してしまうのです。
“もいちどくるよとかえってく” という歌詞のところで、どうしても、あの子たちはもう帰ってこないのに…と思ってしまいます。と同時に、飲酒運転に対する憎しみも湧いてきます。自分もいつかそういう飲酒運転の輩によって命を落としてしまうのではないかという不安も出てきます。
飲酒運転も ながら運転もするな!!
飲酒運転はもちろん、スマホを見ながら運転したり、食べ物やタバコを片手に持ちながら運転したりすることは、絶対にするな!!と声を大にして言いたいです。
「オレの運転スキルを舐めるな!」「あたしはマルチタスクが得意だから!」……そんなのは幻想にすぎません。そういう甘さが、他人の人生を滅ぼす確率を引き上げてしまうのです。車を運転する以上、そういった確率は極限まで下げるよう努めるべきでしょう。
私も、道を歩いていて、急に車がフワッと寄ってくることがありました。びっくりした直後に睨むように見てみたら、チラッとスマホをいじっているのが見えました。ばかタレが!!
あとひとつ。
車じゃないが、スマホをいじりながら犬の散歩をするのもやめてほしい。ながら散歩をすると、犬が他者にちょっかいをかけたり、逆に犬が危険な目にあったりしたとき、咄嗟に対処できなくなってしまいます。犬とコミュニケーションをとりながら散歩しましょうよ!


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