雪やこんこん(東くめ、瀧廉太郎)

唱歌・童謡
  1. お待ちしておりました!

“雪やこんこん あられやこんこん” で始まる唱歌「雪やこんこん」のお話をしていこうと思いますが、犬が駆け回ったり猫がこたつで丸くなったりする歌ではありませんのでご注意ください!

こういう歌です。

あまり聴き馴染みがないメロディーですよね。

犬が駆け回ったりする馴染み深いメロディーの唱歌は「雪」といいまして、今回のとは別物なのです。「雪」については、別の記事をご覧ください。

では、今回は「雪やこんこん」についてクローズアップしましょう!

「お正月」と同じ幼稚園唱歌

「雪やこんこん」は、1887(明治20)年出版『幼稚園唱歌』の第18曲にあたります。『幼稚園唱歌』には、”もういくつねるとお正月” で有名な「お正月」も収められています。

「お正月」は非常に知名度が高いのに、「雪やこんこん」はあまり知られていないように思います。

ただ、冒頭に書いたように、尋常小学唱歌の「雪」と勘違いする人もいるようです。「雪」と「雪やこんこん」はまったく別の歌です。

「雪」と間違われる「雪やこんこん」

まず先に、「雪やこんこん」の歌詞を掲載します。

歌詞

雪やこんこん、あられやこんこん。
もっとふれふれ、とけずにつもれ。
積もった雪で、だるまや燈籠。
こしらへましょー、お姉樣。

純粋な子ども心を歌っていますね。雪に興奮するのは今も昔も変わらないようです。ただ、姉を “お姉樣” と呼ぶところに時代を感じます。

間違い原因は唱歌「雪」の誤記憶か

「雪やこんこん」と「雪」はよく歌詞が混同されますが、歌い出しの歌詞が似ています。

「雪やこんこん」は

  雪やこんこん あられやこんこん”

「雪」は

  雪やこんこ霰やこんこ

です。発音的には、”こんこん” なのか “こんこ” なのかの違いくらいですが、「雪」はよく間違って “こんこ” を “こんこん” と記憶している人も多いと思います。

X(旧Twitter)でちょっくら検索してみたら、間違って覚えていたという声がありました。

たまには有益なポストをするんだけど、「雪やこんこん あられやこんこん」って、「こんこん」と言うくらいなので歌詞の中にキツネが出てくるのかな?と思って調べたら、キツネは出てこないし、「雪や”こんこん”」ではなくて「雪や”こんこ”」だった⛄️

— ☁️☁️ (@nemumi_mokumoku) January 14, 2025

間違えがち童謡
私は子供の頃全て間違ってました。

第3位
どんぐりころころどんぐりこ
(どんぶりこ)

第2位
雪やこんこん
(こんこ)

第1位
追われて見たのはいつの日か
(負われて)

番外編
あばれはっちゃく鼻づまり
(鼻つまみ)

— ぜんきち (@zenkichi99) January 10, 2025

童謡の雪。あれ、長いこと“雪やこんこん あられやこんこん”と長いこと間違えて認識していたが、正しくは“雪やこんこ あられやこんこ”らしい。
歌詞見てなかったんだもん……。#ハッカーズ

— 孤独のたぁ坊 a.k.a KTM (@radicaltrain) January 10, 2025

30云年生きてきて初めて知ったんだけど、「雪やこんこ霰やこんこ」なんだね。
ずっと「雪やこんこん霰やこんこん」だと思ってた。
なんなら、2番まであることも知らなかったし、タイトルが「ゆき」ってことも知らなかった。

— とりねこ@に〜と (@kotor1_asob1) January 10, 2025

雪やこんこ あられやこんこ
↓↓

雪やこんこん あられやこんこん

だと思ってました pic.twitter.com/F6H26hqb47

— mimi (@minimini_yok) February 9, 2024

この方たち、気づいて本当に良かったです!

このように、”雪やこんこん” という歌詞がひとり歩きしています。辞書にも “こんこん” の意味が載っており、雪や雨がしっかりと降る様といった説明があります。つまりは擬態語(オノマトペ)です。

辞書に載っていることばであるため、たしかに存在する日本語ではあります。が、唱歌「雪」においては “こんこ” が正しく、実はオノマトペではなくて動詞の命令形なのです。これについて詳しくは、「雪」についてのページをご覧ください。

誤った情報収集

唱歌「雪」の冒頭を “雪やこんこん” と覚えてしまうことの弊害は、歌について調べるときにも現れます。

それは、いざ図書やネットで調べるときに「雪やこんこん」として検索をしてしまうことです。

するとどうでしょう?

きっと、今回の瀧廉太郎作曲の「雪やこんこん」の情報も出てきてしまいます。それ以上詳しく調べずに終えてしまうと、うわべだけの情報により間違って記憶してしまいます。

さらに!ややこしいことに、実は瀧廉太郎も「雪」という歌曲を書いています。歌詞はまるっきり違いますが、うわべだけの情報だけ捉えてしまうと誤解します。

以上のように、「雪」が瀧廉太郎作曲だと認識されてしまい、その人がその情報をシェアしてしまえば、その誤情報がどんどん広まってしまいますね。

まあただ、ネットだと「雪やこんこん」と歌い出しで検索しても「雪」が出てきたりするので、そういった間違いは減ると思います。特に ‘書物’ で調べるときこそ、注意を要しますね。

作詞者と作曲者の整理!

今回の唱歌「雪やこんこん」は、東くめが作詞者で、瀧廉太郎が作曲者です。

そして有名な唱歌「雪」は、実は作詞者も作曲者も不明。もどかしいですが、残念ながら判明していないです。だから余計に知りたくなって早とちりしがちですね。

“こんこん” はキツネの鳴き声?

先ほどのXにおける声にもありましたが、”こんこん” はキツネの声なのでしょうか?

答えは No! “こんこん” とは、雪がしっかりと降る様子を表す言葉、あるいは、”来い来い” と同義の動詞の命令形です。

……というのが正統派の回答ですが、いや、案外キツネの鳴き声として捉えてみても面白いのでは!?と気付かされました。歌がとてもかわいらしくなりますね♪

歌詞には雪で作る灯籠が出てくるので、稲荷神社を彷彿とさせます。稲荷神社といえばキツネのイメージがあるので、しっくりきます。

あ、念のためですが、灯籠って、

こんなものや……

灯籠

……こんなものです。

灯籠

これを雪で作るって、相当な根気とセンスがいりますね!でも色々な種類があるようなので、単純なつくりのものもありそうです。

ところで、もし仮に “こんこん” がキツネの鳴き声ならば、”雪や” の “や” は何ぞや?という疑問が浮かびます。

でもまあ、ことばあそびのようなものだとすれば、そんな小さなことはどうでもいいですね!

コメント